災害支援
2020年7月豪雨 災害支援レポート第4報
私たちが活動している熊本県球磨村の渡地区は、今回の水害で最も大きな被害があった場所の一つです。
14名もの尊い命が失われた特別養護老人ホーム「千寿園」の近くであり、「さがらばし」という巨大な橋がまるごと流された姿がニュース映像で何度も流されていました。
この地域の川は一時期、平常時の水面の高さより20メートルも増水し、橋のそばの住宅8軒を飲み込んで押し流しました。近隣の家にも恐ろしいスピードで水が上がって来て、あっという間に2階の天井まで水が来たそうです。
後に残されたのはおびただしい数の瓦礫と、家中に入り込んだ大量の泥、そして泥水に浸かってしまった家財でした。
私たちが活動している間、ボランティアの姿は見られませんでした。それどころか、住人の姿も殆ど見かけません。
たまたま家に戻って来ていた住人の方に話を聞くと、
「自分たちだけではどうしようもないから、貴重品だけ持って避難所に逃げている。他の人も(家の復旧は)あきらめているんじゃないかな」
とおっしゃっていました。
すでに発災から2週間が経過しており、コロナ禍でなければ何百人ものボランティアが駆けつけて復旧作業にあたっているはずです。しかしこの日のボランティアは私たち11人だけでした。
この光景を一刻も早く変えたいです。
誰だって自分の家の悲惨な姿なんて見たくありません。
せめて瓦礫や土砂がなくなれば、「ここからもう一度頑張ろう!」という気持ちが生まれるはず。
被災地の人たちが少しでも早く前を向けるように。
そのために今、ボランティアの人手が必要です。