災害支援
【西日本豪雨災害】岡山県真備町の支援に入りました3
岡山県倉敷市真備町での災害救援活動レポートです。
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7月15日は12名のボランティアが二手に分かれて民家の片付けの手伝いを行いました。こちらの家はご高齢の男性がお一人で住んでいたところ、堤防の決壊により1階部分が冠水。近隣に住んでいた息子さんがかけつけるも、「2階は使えるから大丈夫」と言って水が引いたあとも2階で生活していたそうです。しかし三日目に熱中症で倒れて救急搬送され、「やはり放っておけない」と言うことで、息子さんと、娘さん夫婦が家の片付けをするために駆けつけた、という状況でした。
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家の中は昔、家族が使っていたものを全て残していたのでしょうか、布団類、衣類、家具など一人暮らしとは思えないほどたくさんのものが溢れていました。全て泥水に使ってしまっており、再利用はできません。キッチンからは下水道の臭いに加えて生ゴミや調味料や味噌の臭いが充満していました。一日中ドアや窓を開放していれば臭いも多少ましになるのですが、そうしてしまうと空き巣に入られてしまうため、帰る際には必ず施錠しているそうです。
作業中は暑さに加えて、この臭いが大変辛いものでした。冷蔵庫の中身を出すときは、マスクやゴーグルをしていても、吐き気がしたり目が痛くなったりするため、三人1組で30秒ごとに交代して作業を行わなければならないほどでした。
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こちらはもう片方のチームです。使えなくなった部分の床をはいだため、大量の建材ごみが出ていました。軽自動車1台で少しずつゴミ捨て場に運んでいたところを、大吉財団の2トントラックでお手伝いしました。建材には無数の錆びた釘がむきだしになっているため、細心の注意を払って積み込みと積み下ろしを行いました。
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この日も36度を超す猛暑日で、少し作業しては休憩する…ということを何度も繰り返しました。12人のボランティアで作業を行いましたがこちらの家は完全に片付けることができませんでした。
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お昼休憩の様子です。この日のメニューは大吉カレー(レトルトカレー)とチキンラーメン。調理設備を持ってきているので、みんなで協力してささっと作りました。ボランティアの昼食といえば、炎天下に放置しても傷まないような携帯食料やパンが多いのですが、それだと味気なく、元気も出ません。立っているだけで熱中症になるような過酷な環境ですから、しっかり食べて元気になってもらいたい。そしてみんなに笑ってもらいたい……という思いでこんなメニューになりました。
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大量の本の片付けをしていると、ウェブスターの「足ながおじさん」を発見しました! 大吉財団が掲げるキャッチコピー「あせかきあしながおじさん」はこの本のタイトルから発想を得ています。お金だけの支援ではなく、一人ひとりが汗をかいて社会のために行動することで、世の中をより良いものにしていきたい……そういう想いが込められています。この日は、みんながあせかきあしながおじさん(おばさんやお姉さんも)になりました。
災害救援レポート4に続きます。