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【石川県能登地方地震】災害支援活動
5月5日に震度6強の地震に見舞われた石川県珠洲市を支援するため、大吉財団は、災害支援アドバイザーである高橋さん(全国災害ボランティア支援機構 代表理事)と連携して、5月10日に災害支援キャンピングカーで現地へ出発しました。
被災地ではボランティアの受け入れを奥能登2市2町(珠洲市・能登町・穴水町・輪島市)の在住者に限定しているため、兵庫の私たちは復旧作業を手伝うことはできません。
そのため、2021年の静岡県熱海市の災害支援活動と同様に、支援金と支援物資をお届けしました。
私たちたちがお届けした支援金は、「立ち上げ直後で大変な状況にあるボラセンでは『すぐに』『現場の判断で』『自由に』使えるお金が必要だ」と考えた理事長の山本がフェイスブックで呼びかけ、わずか2日間で集めたものです。最終的に個人66名、法人16社から、合計150万円が寄せられました。
大吉財団は全国の被災地で災害支援を行う中で「支援する人たち」の難しさ、しんどさもたくさん経験してきました。だからこそ、支援のエアポケットとなってしまう現場のみなさんを応援したいと思っています。
日蓮宗のお寺では巨大な鐘楼が倒壊していました。監視カメラには震度6強の揺れにより巨大な釣鐘がグルグル回っている様子が写っていたそうです。この時、近くに人がいたらと思うとゾッとします。
このお寺では、昨年の地震被害により多くの墓石が倒れてしまっていました。専門業者に依頼してクレーンで一台一台直して、つい最近、全部直したところだったそうです。「今回の地震でまた倒れてしまって……もうどうしたらいいか」と憔悴しておられました。
別のところでは、一階部分がつぶれてしまっていました。住んでいたのは一人暮らしの高齢の方で、夜勤を終えて一階で寝ていたら、揺れてズドンとなり、身動きが取れなくなったそうです。奇跡的に、わずかに残ったスペースがあり、無事に救出されたとのことでした。
珠洲市では5月11日に災害ボランティアセンターが開設し、初日となる今日は18人ほどの方がボランティアに参加されていました。ニーズは10件ほどあり、家の片付け、分別、ゴミ捨て場までの搬送などです。被災者からの要請は40件ほど入っているものの、全て職員が見に行って、安全性や、ボランティアで作業可能かの判断をしてからニーズに上げているそうです。
「今後ニーズ調査が進めば、必要な人ではもっと増えてくると思う」とのことでした。
今回の災害では老朽化した建物の倒壊が顕著でした。少子高齢化→空き家→建物の老朽化→災害(地震や水害)、というような流れは今後、全国各地で発生すると考えられます。
災害を他人事で終わらせないこと、地域全体の問題として考えることがますます重要になってくると思います。
最後になりますが、寄付の呼びかけに応じてくださったみなさま、活動をニュースで取り上げてくださったメディアさま、支援の申し出を受け入れてくれた珠洲市社会福祉協議会のみなさま、誠にありがとうございました!
被災された方々に、一日も早く通常の暮らしが戻りますよう祈っております。