レポート
こども食堂シンポジウムにパネラーとして登壇しました。
2019年2月26日、芦屋市の木口記念会館でこども食堂シンポジウムが開催されました。
主催は兵庫こども食堂ネットワークの事務局を運営しているフードバンク関西さま。
大吉財団はパネルディスカッションのパネラーとして参加させていただきました。
ここ数年で爆発的に増加した子ども食堂。
すでに全国で二千数百件もあると言われていますが……その運営には課題が山積。
このシンポジウムでは、子ども食堂がこれからも続いていくためにはどうすればよいか?
ということをテーマに、試食体験や事例紹介、パネルディスカッションなどが行われました。
シンポジウムの第1部は「子ども食堂版0円キッチン」
フードバンク関西さんを中心に集められた食材を使って、
実際に子ども食堂を運営されている方々に目の前で調理していだきました!
ずらりと並ぶ料理の数々。小学校の給食の時間を思い出しました。
おにぎり、たまごやき、大根の煮物、豚汁、さらにお好み焼きまで!?
栄養たっぷり、愛情満点のおいしいごはんでおなか一杯になりました。
第2部の前半は4か所の子ども食堂の事例紹介。
団体それぞれに個性があり、思いがあり、子どもたちとのつながりがある。
美味しそうなご飯の写真が出ると会場から「お〜」という声が。
ある子ども食堂では、美容師の卵たちによるヘアアレンジ会が行われたそうです。
食べるだけではなく、色々な経験を通して子どもたちは成長していくんですね。
第2部の後半は、以下の異なる立場の8名によるパネルディスカッションでした。
【パネラー】
・こどもサポート財団 事務局長 小谷くにこさん
・みんなのごはん 小野田悦子さん
・ポノポノプレイス 吹野加代さん
・生活協同組合コープこうべ 企画制作部 前田裕保さん
・株式会社神戸物産 西日本商品MD部 杉浦秀彌さん
・一般財団法人大吉財団 理事長 山本吉大
・特定非営利活動法人フードバンク関西 中島真紀さん
【コーディネーター】
特定非営利活動法人しゃらく 理事 小嶋新さん
「子ども食堂は社会にどんな価値を生み出しているのか?」という質問には、
・最初は誰も悩みなんて言ってくれない。でも、胃袋を掴めば話してもらえる!
・子ども食堂は貧困解決の手段ではない。見えない地域の課題を見つける手段。
・学校で居場所がない子どもが、子ども食堂で役割を見つけられたりする。
というような声が子ども食堂主催者から上がりました。
子ども食堂の支援者に「なぜ支援をはじめたのか?」と質問すると
・フードロスや高齢者の居場所問題に対して、NPO任せにせず企業も頑張らなければと思った。
・世の中で余っている食べ物が、必要とされている家庭に届いていない現状を知ったから。
・儲けたお金で何をするかで企業の価値は決まる。それは社員にも伝わるから。
というような回答がありました。
他にもここでは紹介できないほど内容の濃いお話をたくさん聞くことができました。
様々な社会問題が複雑に絡み合っている現在だからこそ、
子ども食堂は一つひとつが独立して運営するのではなく、
ネットワークでゆるいつながりを作り、時に協力したり情報交換をするなどして、
複眼的に社会問題と向き合っていく必要があると感じました。
食材を余らせている個人・法人の方、
社会のために何か手伝いたいと思っている方は、
ぜひお力をお貸しください。
【兵庫こども食堂ネットワーク(Facebookページ)】
https://www.facebook.com/ksnetworkhyogo/
【認定NPO法人 フードバンク関西】
https://foodbankkansai.org/
【一般財団法人 大吉財団】
https://www.daikichi-f.or.jp/wp/